レストラン、食堂、喫茶店などを開業するには、営業所の所在地を管轄する保健所に対し、飲食店営業許可を取得しなければなりません。キャバクラや雀荘などの風俗営業でも飲食を提供するのであれば飲食店営業許可が必要です。
許可基準
1 申請者欠格事由
許可申請者が下記の項目に該当する場合は、飲食店営業許可を受けることができません。
- 食品衛生法に基づく処分に違反して刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなつた日から起算して2年を経過しない者
- 飲食店営業許可を取り消され、その取消しの日から起算して2年を経過しない者
- 法人であつて、その業務を行う役員のうちに前2号のいずれかに該当する者があるもの
2 食品衛生責任者の設置
店舗ごとに1人の食品衛生責任者の設置が必要となります。
下記のいずれかに該当すれば食品衛生責任者となれます。
- 栄養士、調理師、製菓衛生士等の資格者
- 食品衛生管理者又は食品衛生監視員の資格を有する者
- 食品衛生責任者の資格取得のための養成講習会修了者
3 設備要件
区 画 | 調理場とそれ以外の場所が間仕切り等で区画されていること |
汚染防止等 | ゴミ・ホコリ、ネズミや虫の侵入を防止できる設備があること |
床、壁、天井 | 清掃が容易にできる素材で、清掃が簡単にできること |
照 明 | 作業、清掃、点検が十分できるような必要な照度を保つこと |
換気設備 | 食品を扱う作業をする場所の真上は結露しにくく、水滴等により食品を汚染しないよう、換気ができる設備があること |
手洗設備 | 従業員の手指を洗浄・消毒するための設備があること。なお、水栓は洗浄後の再汚染を防止できる構造であること |
洗浄設備 | 食品等を洗浄するため、必要に応じて熱湯等を供給できる目的に応じた大きさ、数の洗浄設備を設けること |
冷凍冷蔵設備 | 必要に応じて食品の冷凍・冷蔵設備があること |
保管設備 | 原材料を適切な温度・汚染を防止できる状態で保管できる戸棚等の設備を設けること |
更衣場所 | 従業員人数に応じた更衣場所を、調理場の出入りが容易な場所に作ること |
給水・排水設備 | 給排水設備があること |
トイレ | 従業員の数に応じて必要なトイレを作ること 調理場に汚染の影響を及ぼさない構造であること 専用の手洗い設備があること |
廃棄物容器 | プラスチック製で蓋つきのごみ箱を用意すること |
清掃用具 | 調理場を清掃するための専用用具を備え、保管場所や清掃作業手順を決めておくこと |
4 許可申請の流れ
事前相談
許可申請の前に施設の図面などを持参して事前に保健所に相談に行きます。
工事着工前に施設基準に該当しているかのチェックをしてもらえます。
申請
書類、添付資料を揃え、「飲食店営業許可」の申請をする。
申請時に実地検査に関して打ち合わせがあります。
1.営業施設の構造及び設備を示す図面
2.水道水以外の水を使用する場合は,水質検査の結果を証する書類
3.食品衛生責任者の資格を証明するもの(提示も可)
(法人の場合)
営業許可申請書に法人番号を記載しない場合,登記事項証明書(提示も可)
施設の実地検査
保険所の担当者が施設基準に合致しているかを検査します。
実地検査には営業者の責任者の立ち合いが必要です。
不備があると再検査となる場合があります。
営業許可書交付
実地検査に合格すれば許可書が交付されます。
検査から1週間程度が目安となります。
営業開始